台湾の有名飲食チェーン店「鼎泰豊」が14店舗を閉鎖 北京などから撤退

2024/08/30 11:30

小籠包を売り物としている1958年創業の台湾の有名飲食店「鼎泰豊」は、中国本土の運営会社の一つである「上海広成餐飲管理」が8月26日にWechatで、北京、天津、青島、アモイ、西安などの計14店舗を閉店すると発表した。運営先の一つである「北京恒泰豊餐飲」は営業免許の更新をせず、鼎泰豊の本社が前倒しで契約を終了することになった。一方で、「上海広成餐飲管理」が運営している上海、蘇州、無錫、南京、嘉興、杭州、寧波、広州、深センの計18店舗はこれまで通り営業し、「北京恒泰豊餐飲」の今回の動きや事後策とは関わりを持たないという。

鼎泰豊は以前に、ニューヨークタイムズで世界の美味しいレストランベスト10に選ばれたほか、ミシュランガイドで1つ星の評価を得ていた。今回の発表によると、現在の店舗数は香港、上海、広州、深セン、無錫など中国では10か所以上、日本、アメリカ、シンガポールなど海外も合わせると計182店である。2001年7月に上海の虹橋に中国本土1号店をオープンし、2004年には北京でも出店した。店舗の運営はすべてライセンス契約方式であり、複数の会社が営業に携わっている。

鼎泰豊のWechatを見ると、閉店を惜しむコメントが相次いでいる。「しょっちゅう子供連れで食べに行った。清潔でおいしかったのに、とても残念だ。こういったレベルの高いレストランはえてして不景気に弱い」といった声もある。ただその一方で「チキンスープなどが出来合い品になってから行かなくなった。経営陣は反省すべきだ」というコメントも見られた。

APPの「大衆点評」によると、鼎泰豊は1人当たりの消費額がほぼ130-170元(約2634円~3445円)となっており、北京のSKP店は148元(約3000円)、上海の国金中心店は162元(約3283円)である。

(中国経済新聞)