日系自動車大手3社が中国で不振 ホンダは販売台数40%以上ダウン

2024/08/10 13:30

中国で日系自動車大手3社(トヨタ、ホンダ、日産)は7月、販売台数が大幅に減り、事業の悪化が一段と鮮明になっている。公式発表によると、ホンダは前年同月比41.4%減の5.3万台、日産も20%以上減って4.7万台、トヨタは前年比6.1%減の14.3万台であった。

こうした不振は以前から続いており、中国乗用車市場情報連席会(「乗連会」)によると、中国での日系車の市場シェアは2020年の24.1%から2023年には17%に減り、3年連続でダウンしている。2023年は値引き合戦のエスカレートで厳しい状況となった。

これら3社の中ではホンダの凋落が著しい。2020年にピークの162.7万台に達してからは後退の一途をたどっている上、減少幅も年々拡大し、今年1~7月の累計販売数は前年比24.4%減の46.9万台であった。中国市場の変化に対し、7か所ある現地の工場のうち2か所を閉鎖または生産中止するという大きな決定を下している。ホンダのある販売店のセールスマネージャーによると、日系車の不振はいずれも新エネ車メーカーの台頭が主因だという。車の外観や内装を若者向けに仕立てている上、EVは維持費が安く、加えて国の支援も得ており、購入者が増えているとのことである。

乗連会によると、7月は全販売台数のうち新エネ車の割合が51.1%で、去年同月の36.1%を15ポイントも上回っている。新エネ車が急速に普及する中、ホンダなど日系各社は今でもまとまった結果を残せるEVがなく、ガソリン車が中心となっている。日産はEVについて現在、ARIYA(アリア)1車種のみで、上半期の販売数は1682台にとどまり、トヨタやホンダもEVは月間販売数が3桁台という状態である。

中国の自動車界は2023年から大規模な値引き合戦を繰り広げ、高級車でも末端価格が大幅に下がるなど、競争が一段と激しくなっている。特に日系の小型セダンは、高級車の値引きと中国メーカーの突き上げに苦しんでいる上、新エネ車への切り替えにも見舞われている。以前人気車種だったホンダのヴェゼルやフィットなども今は低迷状態である。また、今年に入りトヨタなどで不正問題が発覚したことも、伸び悩みを招く結果となっている。

(中国経済新聞)