6月7日に行われた上海市の記者発表会で、商務委員の朱民主任は、6月12日から始まる第10回中国(上海)国際技術輸出入交易会について「『デジタル化した時代・グリーン化した未来』をテーマに、テーマ館、エネルギー低炭素技術、デジタル技術、バイオメディカル技術、イノベーション・サービスの各展示エリアを設置する」と述べた。展示面積は3.5万平方メートルで、10の国・地域および中国の19の省・自治区・市の成果が集結し、各分野のハイテク企業や専門特化の新興企業など計1000社近い企業が出展する。
この中で、エネルギー低炭素、デジタル技術、バイオメディカルの各分野に特にスポットを当て、次世代エネルギー装備、エコ型交通輸送、ビジネス暗号化、大規模言語モデル・サービスロボット、組み込み式システムとデジタルスマート、メディカル技術、バイオ技術の各専門コーナーを設ける。朱主任によると、今回は需給バランスをにらんでハイテク企業、ベンチャー機関、新たな業界団体、新規産業パーク、大学をバイヤーとして迎え入れ、企業の研究開発担当者、技術マネージャー、大学の研究者を中心に招待するという。これまでのまとめでは、これらの人数は来訪者全体の80%を占めるという。
上海市の公式データによると、2023年、技術貿易の契約金総額は地域別でトップとなる181.3億ドル(約2.8兆円)で、うち輸出分が128億ドル(約2兆円)、輸入分は53.3億ドル(約8362億円)であった。契約金総額は「第14次5か年計画」が始まった2021年から年平均5.8%の割合で増えており、このうち輸出の伸び率は7%、輸入は3.1%となっている。
また上海市は今年3月、主力企業の誘致に向け、外国企業の研究開発センターの建設を支援するための「外資研究開発センター改善計画」を発表した。3月末の時点で、市内に研究開発センターを有する外国企業の数は567社、先進技術養成型サービス企業の数は243社となっている。
上海はまた、貿易をさらにスムーズにするため窓口を一本に絞り、中国で初めて技術輸出の税還付申告書記入を廃止した上、バイオメディカル開発用品の輸入の認定制度「ホワイトリスト」を導入している。
(中国経済新聞)