中国「低空経済」は2年後に22兆円に

2024/04/25 11:00

中国民用航空局(民航局)はこのほど世界のeVTOL(電動垂直離着陸機)業界で初めてとなる製造許可証(PC)を発行した。その背後で、低空域飛行活動による経済形態「低空経済」の発展が私たちの生活に極めて大きな変化をもたらすことが予想される。

今回PCを取得したのは億航智能が開発した人を乗せて運航する自動運転航空機で、すでに中国国内のECプラットフォームで販売されているという。最高設計速度は130km/h、最大航続距離は30km、最長飛行時間は25分、標準価格は239万元(約5100円)だ。

工業・情報化部(省)の賽迪顧問有限公司が発表した「中国低空経済発展研究報告(2024)」によると、2023年に中国の低空経済の規模は5059億5000万元(約11兆円)に達し、成長率は33.8%にも達した。一方で、23年の中国のeVTOL産業の規模は10億元(約214億円)に迫り、民生用ドローン産業の規模も1200億元(約2.6兆円)に迫ったという。

同報告書によれば、低空飛行活動が日増しに増加するにつれ、低空インフラ投資の牽引効果も徐々に現れるようになり、今後数年間、中国の低空経済は急成長傾向を維持するとみられる。26年には、中国の低空経済の規模は1兆元を突破して、1兆644億6000万元(約22兆円)に達する見込みだという。

(中国経済新聞)