貴州銀行、法人向け不動産の不良債権率が40% 地銀の抱えるリスクが顕在化

2024/04/16 17:30

貴州省の貴州銀行が発表した決算報告を見ると、法人向け不動産業融資の不良債権率が40.39%であり、省内や周辺地域で不動産事業にリスクが存在する様子が示されている。地方銀行は、事業が特に集中している地域を中心に不動産融資の処理について問題を抱えている。

「法人向け不動産融資」とは一般的に企業向けの不動産融資を示し、銀行または金融機関から企業(デベロッパーや建設会社など)に供与する不動産の開発や購入、投資向けの融資のことである。しばしば高額で融資期間も長期になる。

貴陽銀行は、貴州銀行、貴陽農村商業銀行と並ぶ貴州省の主要地方銀行であり、2016年にA株(中国株)に上場、2019年12月末に香港で一部上場を果たしている。

貴州銀行は2019年、不良融資率の大幅な増加や巨額の準備金計上を受け、総売上高は113.45億元(約2402億円)で前年比5.38%減、純利益は36.53億元(約773億円)で4.60%減となった。2023年末の時点で不良債権額が55.68億元(約1179億円)に達し、この半分以上が不動産業によるものである。

さらに、貴陽銀行と貴陽農村商業銀行も同じく不動産融資が仇になっている。貴陽銀行は去年第3四半期のレポートで、取引先である不動産会社にリスクが発覚して不良債権率が1.62%となったと発表していた。貴陽農村商業銀行も、不動産業と建設業で不良率が増え続け、不動産関連の融資が融資額全体の29.55%に達している。

また重慶市でも、不動産業への不良債権率が重慶農村商業銀行は9.27%、重慶銀行は6.48%となっており、地方銀行が不動産融資の管理に悩まされている様子が分かる。

貴州銀行のデータを分析すると、不動産の融資残高が減りつつも新たな不良債権が膨らんでおり、不良率が高止まりしていることがわかる。2023年は法人向け不動産の融資残高が75.41億元(約1597億円)まで減ったが、不良債権額は10億元(約212億円)近くの増加となっている。

地方政府については2024年の政府活動報告で、不動産の新たな成長モデルを探り、改革を進めることで住宅供給の仕組みを整備し、地方に適した策を定める形で問題の解消をはかる、と打ち出された。これには、各企業に対し新たな住宅の開発を支援し、中古物件や未販売分の物件を売りに出すよう勧める策も盛り込まれている。

(中国経済新聞)