広汽埃安とディディが合弁会社を成立

2024/04/7 14:30

中国の自動車大手である広州汽車集団の傘下の電気自動車ブランド「広汽埃安」が、配車サービス大手のディディと、合弁会社「広州安滴科技」を発足させた。資本金は4.2億元で、企業情報のサイト「企査査」によると、広汽埃安の開発センターの代表である張雄氏が社長となる。

広汽埃安とディディは2023年5月に、無人運転対応の新エネ車生産事業「AIDI計画」を共同発表し、合弁会社を設立すると発表していた。中国で初めてとなる自動車メーカーと自動運転会社の合弁による無人運転用の新エネ車の本格生産であり、広汽埃安とディディが今後の無人運転における競い合いに対して示した「解決策」でもある。

この前の2021年5月17日に、ディディの傘下の自動運転会社が広汽埃安との提携合意を発表していた。自動運転におけるディディのソフトウェアやハードウェアの開発力と、広汽埃安の自動運転の車両プラットフォームやデザイン、製造設備を結び付け、大規模な普及が見込める無人運転の新エネ車を共同開発し、本格生産を進めていくというものである。

この事業に対し、広汽集団は2021年7月13日に、AI分野の世界的なエキスパートで、ディディの幹部や愛馳汽車の最高AI責任者を務めた経験を持つ陳学文氏を迎え入れる予定と公式発表していた。広汽研究院のチーフエキスパートとして、自動運転、スマートシート、自動車ビッグデータなどを受け持つとのことである。

AIの研究や応用、ビッグデータの分析などで20年以上の従業経験を有する陳氏は、2016年に自動車業界に入り、その後の6年間で、ディディのモビリティー科学技術学会副会長、上級技術総監や、愛馳汽車の執行副総裁、最高AI責任者、アクセンチュアの技術研究所所長を務めた。

広汽研究院は陳氏のもとで専門チームを発足させ、スマートコネクテッドの自社開発力の引き上げを目指して、自動運転やスマートシート、自動車ビッグデータ、AIのイノベーション応用研究などを展開していく。

(中国経済新聞)