スマホメーカー・シャオミの自動車事業子会社は3月12日、初めての車「SU7」を3月28日に発売し、即日納車すると発表した。現在すでに北京、上海、広州、深センなど29都市の計59店舗で予約を受け付けているという。
これについて、シャオミのCEOである雷軍氏はブログで「3年前に約束していたものだ」とつづった。
シャオミは2021年3月に自動車への参入を宣言し、その際に雷氏は「自らメンバーを率いると決めた。人生最後の大きな起業案件となる。この決定が意味するものは十分承知だ。人生のあらゆる戦績や栄誉を賭けて、自動車のために戦いたい」と述べている。
香港証券取引所におけるシャオミグループの発表によると、スマートEV事業に100億元の初期投資をしており、今後10年間で100億ドルを投資するものと見られる。
シャオミは2021年9月に自動車会社を正式に登記し、2022年8月に自動運転に関するビデオを発表した。そして2023年5月にはグループのパートナー兼総裁である盧偉氷氏が、「車造りはすべて順調であり、開発を急ぐ段階に来ている。夏と冬にそれぞれ暑熱や寒冷時のテストをして、2024年前半に発売予定だ」と述べていた。
また、2023年12月28日の自動車事業技術発表会で雷氏は、ポルシェやテスラに肩を並べ、自動車産業の新たな時代の夢の車とすることが目標と述べた。「15~20年間の努力をして、世界で5本の指に入る自動車メーカーとなる」と強調した。
「間もなく発売」との情報が伝わったことで、売値についても憶測が広がったが、シャオミはすべて否定していた。新エネ車の新たな値下げラッシュが始まる中、シャオミが勝ち抜くには売値をどうするか、といった話題で持ち切りとなっている。
シャオミの「SU7」は、半月後の発売とともに価格も決まる。この知らせを受け、香港では3月12日、シャオミグループの株価が取引開始から10時30分までに7%以上も値上がりし、時価が256億香港ドル以上膨らんだ。
(中国経済新聞)