半導体パッケージを手掛ける会社として世界で3番目、中国ではトップの長電科技が、約45億元(約930.5億円)をかけてハードディスクのグローバルメーカーであるウェスタンデジタルの傘下の「ライトハウス工場」を買収することになった。
長電科技は3月4日夜、全額出資子会社の長電科技管理が、晟碟半導体(上海)の株式80%を現金で買収すると発表した。対価は約6.24億ドルとなる。
資料によると、晟碟半導体は2006年設立で所在地は上海市閔行区、先端フラッシュメモリーのパッケージやテストを手掛け、フラッシュモジュールiNAND、SD、メモリーカードのMicroSDなどを製造している。製品はモバイル機器、工業IOT、自動車、スマート家具、POSシステムなど広範囲に利用されている。「ライトハウス工場」はオートメーション体制で生産効率が高く、品質、運営、サステナブルなどでしばしば表彰されており、世界的な規模のフラッシュメモリーのパッケージテスト工場である。
晟碟半導体上海工場
晟碟半導体は、2022年は売上高34.98億元(約723.34億円)、純利益3.57億元(約73.82億円)であり、2023年上半期は売上高16.05億元(約331.89億円)、純利益2.21億元(約45.70億円)で、資産総額は43.62億元(約902億円)、負債が10.77億元(約222.7億円)、株主の全権益が32.85億元(約679.29億円)である。
今回の買収取引は分割払いとなり、契約時とその後6か月以内または2025年1月1日(早い方)に、それぞれ約2.18億ドルを支払い、契約から5年以内に残りの1.87億ドルを5回に分けて支払う。
また、いずれか一方が違約により「株式買収契約」の先決条件を満たせず取引が終了した場合は、違約した側が相手側に対し「手切れ金」として1000万ドル、中国元にして7000万元(約14.48億円)以上を支払う。
(中国経済新聞)