中国ECプラットフォーム大手「美団」、新たな組織編成を発表

2024/02/5 12:30

中国の大手ECプラットフォームである「美団」の王興最高経営責任者(CEO)は2月2日、社内電子メールを通じて、複数の中核となる現地ビジネス関連事業のさらなる統合と技術力と国際性の向上を目的とした新たな組織編成を発表した。

今回の調整は主に家庭事業グループ、店舗事業グループ、「美団」プラットフォーム、基礎研究開発の統合であり、これらの事業は「美団」上級副社長の「王莆中」に統一的に報告されることになる。同時に、大衆点評、SaaSなどの事業は美団の上級副社長である張川氏が担当し、その他の組織は変わらない。王興氏は、今回の調整は顧客へのサービスを向上させるために力を結集し、効率を向上させることを目的としていると強調した。

上記のコア事業の調整に加えて、「美団」は自動配送車、ドローン、海外事業を含むテクノロジーと国際事業の優先順位をさらに引き上げ、王氏に直接報告される。この動きは、国際化と技術革新を追求する美団の意向を示している。

美団に近い情報筋によると、ショップ事業と宅配事業の統合は、これら2つの事業の相乗的発展に関する業界のコンセンサスを反映したものだという。今回の調整は、特に外部競争の激化を背景に、組織効率を改善し、製品体験をアップグレードするという美団の決意を反映したものだ。

この1年で株価が60%近く下落した美団は、TikTokの中国国内版である「抖音(ドゥイン)」などの競合他社の急速な発展に伴い、「美団」は手数料率の調整や新規参入などの防衛策を講じてきた。

美団に近い関係者によると、店舗サービスと家庭向けサービスの統合は、2つの事業の協調的な発展に関する業界のコンセンサスを反映している。

また、今回の再編には多くの経営幹部の昇格も含まれており、人材とリーダーシップを重視する美団の姿勢が反映されている。 再編の中心人物である王莆中氏は、会社に対して重要な役割と貢献を果たしている。今回の調整と昇格は、「リテール+テクノロジー」という新たな戦略のもと、内外の課題に対応し、長期的な発展を追求するため、美団の組織と人員の大規模な再編を意味する。

(中国経済新聞)