車載電池最大手の寧徳時代(CATL)、23年純利益8500億円超か

2024/02/2 20:30

中国の車載電池最大手の寧徳時代(CATL)は1月30日夜、2023年の親会社株主に帰属する当期純利益が425億~455億元(約8,685億~9,298億円)になるとの見通しを示す業績予想を明らかにした。特別損益控除後の当社株主に帰属する当期純利益は年間385億~415億元(約7,868億円~8,481億円)となり、前年比36.46%~47.09%増加する。

CATLは、2023年の業績成長の理由について、業績予測の中で、中国国内外の新エネルギー産業が比較的速い成長率を維持し、電池とエネルギー貯蔵産業市場が成長を続け、排出量を差し引きゼロ(カーボンニュートラル)にする「双炭(ダブルカーボン)」の目標が明確であると説明。同社は、世界有数の新エネルギー革新と技術企業として、研究開発と技術革新への投資を増やし、業界をリードする製品ソリューションとサービスを提供していくとしている。

中国自動車動力電池産業革新連盟のデータによると、2023年、中国の動力電池の累積設置容量は387.7GWhで、累積前年比成長率は31.6%。その中でも三元系リチウム電池の累積設置容量は126.2GWhで、総設置容量の32.6%を占め、前年比成長率は14.3%。リン酸鉄リチウムイオン電池の累積設置容量は261.0GWhで、総設置容量の67.3%を占め、累積前年比成長率は42.1%となった。

中国国内の車載電池企業の車両設置台数上位15社の中で、CATLは車両設置台数167.1GWhで1位となり、市場シェアは43.11%。このうち、CATLの三元系リチウム電池の設置量は78.33GWhで、市場シェアは62.08%、リン酸鉄リチウムイオン電池の設置量は88.77GWhで、市場シェアは34.01%となった。

世界市場に関して、韓国の調査機関SNE Researchが発表した最新の統計によると、2023年1月から11月までの世界の登録電気自動車(EV、PHEV、HEV)用バッテリー設置容量は約624.4GWhで、2022年同期比で41.8%増加。そのうち、CATL、BYD、中創新航科技(CALB)、国軒高科、恵州億緯鋰能、孚能科技の中国企業6社が世界の電源電池設置容量のトップ10にランクイン。設置容量233.4GWhのCATLがトップとなり、前年比48.3%増、市場シェアは37.4%で、2022年の35.7%から1.7ポイント上昇した。

(中国経済新聞)