TikTok運営会社バイトダンスのトップ 効率の悪さを憂慮 

2024/02/2 11:30

2024年1月30日、ショート動画アプリTikTokの運営企業として知られる中国のアプリ開発大手、ByteDance(バイトダンス)のCEOである梁汝波(リャン・ルボ)氏は、毎年恒例の社員会議において課題と今後の方向性を述べた。

梁氏は「常に起業家精神を持ち、危機感の強化」を年間目標に掲げ、「ByteDanceは、平凡になり、新たなブレークスルーを起こせないという危機に直面している」と述べた。

バイトダンスは2019年から2021年にかけて、従業員数が1万人から10万人以上に急増した。梁氏は、企業規模の拡大に伴い、非効率、対応の遅さ、水準の低下といった、いわゆる大企業病が顕在化していることを指摘。効率を例に挙げ、ある社内システムの要件処理について、当初は1人で1,000日かかると見積もられていたが、後に実際には15日で済むことが判明したことを紹介した。

遅さの問題について、梁氏はByteDanceが技術分野のスタートアップほど対応力がないことに触れ、「企業レベルでの半年ごとの技術レビューでGPTに関する議論が開始されたのは2023年になってからであり、中国業界で好成績を収めている大型モデルの新興企業はすべて2018年から2021年に設立されたものだ」と述べた。

また、「企業の規模が大きくなるにつれて、他のチームよりも30%から50%も効率が悪くなっているのは憂慮すべきことだ。基準を引き上げ、無駄のない効率的な組織を構築する必要性」を強調した。

DataAIによると、TikTokの月間アクティブユーザー数は全世界で10億人近く、米国では1億5000万人を超え、これは米国総人口の45%近くに相当する。

(中国経済新聞)