中国の新興EVメーカー零跑汽車(Leap motor)の共同創業者で社長の呉保軍氏が退職し、同時に社長職を廃止すると複数の中国メディアが報じた。零跑汽車は、今回の件に関して公式の発表を行っていない。
同社のプロフィールによると、呉氏は2020年5月に零跑汽車へ入社。事業開発、マーケティング、製造、サプライチェーンを担当。入社以前は、広州標致、広汽本田、広汽豊田、衆誠汽車保険股份有限公司でさまざまなポジションを経験した。
関係者によると、呉氏はこの1年間、零跑汽車の経営には携わっておらず、主に戦略等を担当していたため、呉氏の退社が会社の経営に影響を与えることはないとされる。
2023年11月20日に開示された零跑汽車「取締役及び職務内容一覧」には、呉氏は引き続き同社の社長兼執行役員として掲載されていた。中間報告によると、2023年6月30日現在、呉氏は零跑汽車の1330万6500株を保有しており、株式総額の1.16%を占めている。
2023年、零跑汽車は合計14万4,000台以上の新車を納入し、前年比29%増となったが、年間販売目標である20万台には届かなかった。同社は2022年9月に香港証券取引所に株式を上場。2023年10月には、ヨーロッパ自動車大手のステランティスと共同で資本提携の合意を発表した。しかし一方で、同社は2023年第3四半期に10億2500万元(約210億9054万円)の営業損失を計上し、2023年第1~3四半期の営業損失は33億5900万元(約691億1152万円)となった。
(中国経済新聞)