江蘇省常州市、GDPが1兆元に到達 中国都市で25か所目

2024/01/14 16:30

江蘇省常州市はWechatアカウント「常州発布」で、2023年のGDPが1兆元(約20兆円)を超えたと発表した。中国の都市で25か所目という。同市の盛蕾市長は2023年の議会で、2022年のGDPを9500億元(約19.3兆円)と見込んだ上、2023年を1兆元突破への重要年と位置付けていた。

今回の結果は、常州市の経済成長の速さや質を改めて示すものである。データを見ると、2023年初めの段階で産業の大分類37種のところ41種を、小分類600種のところ666種を有し、製造業で項目(製品)別トップに立った企業数は、江蘇省内および中国の各地区都市別で最も多い32社となっている。

常州市の経済成長を支えているのは、集結している新エネ車や自動車のコア部品製造業である。2022年1~9月のGDPは7006.1億元(約14.25兆円)で、成長率は江蘇省南部ではトップとなる6.7%だった。特に新エネ車関連の産業が市全体の工業生産額増加分の130.7%に達している。「新エネ車シティー」を目指すと発表した2022年は産業規模が5100億元(約10.38兆円)に達し、新エネ車の生産台数は34万台であった。

さらに2023年は産業規模が6500億元(約13.22兆円)を超え、生産台数は70万台以上となる見込みである。この中で重要な地位を占めるのは、多くの企業が集結している金壇区であり、2022年の新エネ車生産額は前年比138%プラスであった。新興産業への投資も多く、特に車載電池などにかなりの力を入れている。

常州市は今回、江蘇省内では蘇州、南京、無錫、南通に次ぐ5か所目、長江デルタ地帯では9か所目となるGDP「1兆元都市」になった。江蘇省は「1兆元都市」が省別で最多である。また長江デルタでは浙江省杭州市が成長著しく、2兆元(約40兆円)に手が届きそうである。江蘇省徐州市や浙江省温州市も数年以内に1兆元に到達の見込みである。

(中国経済新聞)