清華大学、2024年の中国の経済成長率は5%程度と発表

2024/01/11 20:30

清華大学中国経済思想・実践研究院(ACCEPT)は、「先立後破、以進促穏(先に確立して後に破る、前進を以て安定を促進):2024年の中国経済見通し」を発表。報告書の中で、2024年の中国の経済成長率は、5%程度に達すると予想されている。

ACCEPT院長の李稲葵(リ・ダオグイ)氏は、「中国経済は依然として成長にあり、活力と可能性に満ちている。中国経済が現時点で直面している問題を安易に地方債務、不動産、民間投資の積極性が原因だと結論付けるべきではない」と述べた。

また報告書は、当面緊急に解決すべき諸問題に対応する政策提言を提示している。例えば、不動産問題を解決するには、不動産会社の流動性問題を解決することが最優先であり、所有権の異なる不動産会社の合理的な資金調達ニーズに平等に応えること、特に優良な民間不動産会社における流動性の問題を解決することが最優先であると主張している。同時に、住宅価格の値下げ制限令と購入制限令が取り消され、不動産市場の清算が積極的に推進され、不動産会社が空き物件を減らすために価格を柔軟に調整することが奨励されることで、不動産市場の新たな均衡が確立される。そして不動産市場の規制は、居住者の住宅需要を完全に満たす方向へ移行し、商業用住宅市場の市場化を促進し、手頃な価格の住宅の供給を大幅に増加させる。

地方債務問題への対応に関して報告書は、中央政府が地方債務に代わる国債を増発すること、地方債務資産管理公司(AMC)を設立すること、債務調達のための新たなメカニズムを確立することなどを提案している。このうち、新たな債務調達メカニズムについて報告書は、地方インフラプロジェクトの計画、融資、建設、監督を一元的に管理する国家インフラ投資会社を設立できると指摘している。同時に、制度の欠点から出発し、地方公務員の多面的で長期的な評価システムを構築。さらに、国有企業の改革をさらに深化させ、政府と企業を真に分離し、国有企業が地方政府の融資手段となり続けることを防ぐことができるとしている。

(中国経済新聞)