ファーウェイ（華為技術）の端末事業を統括する余承東（リチャード・ユ―）端末事業グループ最高経営責任者（CEO）は、「ファーウェイは来年、非常に先進的で革新的な製品を発売する」と発言した。

最近、ファーウェイ・フランス支社の副総経理である張明剛（ジャン・ミンガン）氏は、同社初となる海外工場をフランスに建設し、2025年末までに生産を開始する予定だと発表した。

同工場はICTインフラストラクチャー事業を担っており、主な業務は4Gおよび5G基地局用のチップセット、マザーボード、その他の主要部品の生産、移動体通信ネットワーク技術製品の生産、欧州顧客向けの技術ソリューションの提供を主としている。

工場は、バ・ラン県ブリュマトのビジネスパークに位置し、敷地面積は約8ヘクタールで、総投資額は2億ユーロ、年間生産高は10億ユーロになると予想されている。 つまり、新工場には大規模な生産ラインや設備を収容できるだけのスペースが確保されることになる。

張明剛氏は、「新工場の目標は、年間10億デバイスを生産。フランスで生産することで、500の雇用を創出し、欧州市場全体に供給する計画です。また同工場は、研究開発、販売、調達、生産、物流、サービス、人材育成を含むエンドツーエンドの産業チェーンを包括的にカバーし、ヨーロッパにおける地元の上流および下流の産業チェーンを促進することになります」と述べた。

初の海外工場の進出は、グローバル化戦略を深化させるというファーウェイの決意を反映したものであり、ファーウェイのグローバル化戦略の発展における重要なマイルストーンとなる。盘古シンクタンクの上級研究員である江瀚氏はWall Street Journalの取材に対し、「ファーウェイが欧州での生産拠点としてフランスを選択したことは、グローバル市場を重視していることを十分に示している」と述べた。フランスに工場を設立することで、ファーウェイは欧州市場での競争に直接参加することができ、グローバル競争力をさらに高めることができる。

同工場には専用の展示センターも設置され、無線基地局の生産、ソフトウェアのロードやテストが透明性をもって展示される予定だ。

ファーウェイは世界最大の電気通信機器メーカーであり、グローバルに事業を展開している。ファーウェイは1996年、ロシアを皮切りに海外進出を開始。 8年間の苦闘の末、海外市場はファーウェイの主戦場となり、2005年には海外売上高が国内売上高を上回り、総売上高の約58％を占めるに至った。

2013年、ファーウェイはエリクソンを抜いて世界の通信機器業界で首位となった。そして、それ以降も急成長を続け、今では世界中でその名が知られるグローバル企業へと成長した。

（中国経済新聞）