中国の家電量販大手「国美零售」は、2023上半期の売上高が去年同期の121.09億元(約2489億円)から95%も減って4.15億元(約85.3億円)であった。「国美」の創業者である黄光裕氏と杜鵑氏の夫婦は、2021年後半から所有していた同社の株式を売却し始め、2021年末に60.98%だった2人の持ち株割合は10.79%に減り、金額にしておよそ20億香港ドル(約384.5億円)分を手放した。
国美零售の本社である北京市東三環霄雲路26号の鵬潤大厦に行くと、廊下は灯りがついていたが、「がらんどう」といった様相であった。大小さまざまな会議室、オフィス、応接室は施錠され、わずかなスタッフと清掃係がいるのみだった。かつて一世を風靡した家電大手の成れの果てである。