上海市虹口区で、リース中の車を転売して不正に利益を得た男が人民検察院に起訴され、裁判所で懲役13年の有期刑と罰金50万元(約1033万円)の支払いが言い渡された。
この男は馬容疑者で、2021年11月にインターネットの広告を通じてカーリース会社の社長である戚さんと知り合い、長期にわたりリースを続けたことで、戚さんから「信頼できる人」と思われた。
その後馬容疑者は2022年3月、この会社と時価480万元(約9919万円)相当のロールスロイス「ゴースト」のリース契約を結び、担保額280万元(約5786万円)余りで質屋および呉さんという人物に順次転売した。
さらにこの年7月にも同様の手口で、時価320万元(約6613万円)余りのランボルギーニ車を借りて担保15万元(約310万円)および220万元(約4546万円)で相次ぎ陸さんという人物と呉さんに転売した。
馬容疑者はこの2回とも、ネット上で金を振り込んで偽造の輸入自動車検査証や貨物輸入証明などを作成させ、呉さんに渡していた。
さらにこの年8月にも、280万元(約5786万円)相当のフェラーリを手に入れ、担保100万元(約2066万円)で鄭さんに譲り、実質60万元(約1240万円)を手に入れた。
合わせて500万元以上(1億円以上)をだまし取った馬容疑者は、2022年9月にタイに逃亡したが、後にビザの都合で一旦ラオスに行き、再びタイに戻って数か月間滞在していた。
中国公安部はここ数年、「キツネ狩り」と称して海外に逃亡した詐欺などの容疑者を追跡する特別活動を全土で展開しており、馬容疑者はこの捜査網につかまった。
2023年3月にタイの自宅マンションで地元警察に逮捕された馬容疑者は、後に上海に身柄を送られ、その翌日に上海虹口公安支局に逮捕された。その後の取り調べで容疑をすべて認めている。
(中国経済新聞)