ファーウェイやシャオミが中国国内のCMOSメーカーを支援

2023/11/1 14:30

中国はこのところ、スマートフォンの製造で国内のサプライチェーンが一段と役割を強めている。関係者によると、ファーウェイやシャオミなど国内ブランドがこうした点で合意し、センサーについては今後3年間でオムニビジョン(OmniVision、略称OV)がソニーを上回れるように支援していくとのことである。

シャオミは、センサーにオムニビジョンの「OV50H」の一種である「OMNIVISION OVX8000」を導入した新機種の14シリーズが現在、急ピッチで増産中である。このセンサーは目下、かなりの需要を抱えており、さらに今後しばらくはファーウェイなど同じく中国国内のスマホメーカーもソニー品に代わってオムニビジョンのセンサーを全面的に採用していくという。

オムニビジョンのセンサーはこのほか、自動車やマシンビジョンといった分野でも大きく進展しており、今後2、3年でソニーを追い抜くと見られている。市場調査会社のCounterpoint Researchによると、2023年上半期、スマホ向けCMOSイメージセンサー(CIS)の全世界の出荷数量は20億件で、その大部分が韓国のサムスン製とソニー製である。シャオミの13 Ultra、vivoのX90 Pro+などの1インチセンサーはソニー品で、Redmi Note 13 Pro+、栄耀90 Proなどはサムスンの2億画素のセンサーを採用している。

イメージセンサーは、レンズで捉えた光を機械で読み取れる電気信号に変換するものである。オムニビジョンはこの分野でソニーやサムスンと並ぶトップグループに位置し、全世界のシェアは12%である。

オムニビジョンは、1995年にアメリカのシリコンバレーで数人の中国人留学生により設立され、2000年にナスダック上場を果たし、2007年にはアップルの産業チェーン第一弾の仲間入りをした。2016年に北京清芯華創、中信資本、金石投資から成り立つ中国の資本財団により買収されて民営化され、2018-2019年に半導体の小売り事業を起こした「上海韋爾股份」が直接および間接により全株式を買収し、オムニビジョンの持ち株会社となった。

(中国経済新聞)