中国民生部が発表した『2022年民生事業発展統計公報』によると、昨年の婚姻件数は前年比10.6%減の683万5000組、婚姻率は前年比0.6%減の1000人当たり4.8組となった。
婚姻件数をみると、1346万9000組をピークに2013年から9年連続で減少。2019年に1000万組を下回り、2020年に900万組、2021年に800万組、2022年には700万組を割り込んだ。
中国最大の経済情報メディア「第一財経」によると、2010年、20~24歳の割合は37.6%に達した後、減少を続け2012年には35.5%、2019年には19.7%と20%を割り込んだ。2021年には16.5%に低下、今年は15.2%にまで低下し、2012年と比較すると、10年間で20.3ポイントの減少となった。
一方で、2022年の既婚人口に占める25~29歳の割合は37.24%で、前年より1.96ポイント増加し、2013年から10年連続で最も高い割合を占める年齢層となった。
中国人口普査年鑑 『2022中国人口普査年鑑』によると、2020年の中国の平均初婚年齢は28.67歳で、2010年の平均初婚年齢(24.89歳)より3.78歳上昇している。こうした状況に対し、国家衛生健康委員会人口家庭局の楊金瑞副局長は2022年1月20日、「適齢期となるべき1990年代および2000年代生まれの世代は、都市部で育っており、教育年数の延長で就職戦線が一段と厳しくなり結婚・出産が遅くなる傾向が強まっている」と述べている。
また、2022年第4四半期は、新型コロナウイルスの影響により結婚を延期した人が多く、こうした状況も婚姻件数が減少した要因の1つだと考えられている。
(中国経済新聞)