サウジアラムコ、中国の石油化学メーカーに計1000億元以上を投資

2023/09/30 11:00

江蘇省の上場会社である東方盛虹は9月27日夜、サウジアラムコの子会社であるアラムコ・アジアと、サウジアラムコまたはその関連会社が東方盛虹の全額出資子会社である江蘇盛虹石化産業集団に出資する意向があるという旨の基本契約を結んだと発表した。

サウジアラムコは、今年上半期にも中国に総額1000億元以上を投資しており、今回またも中国の石油化学メーカーに対し巨額を投じることになった。

東方盛虹によると、サウジアラムコまたはその関連会社は、江蘇盛虹の株式の少量を取得予定とのことであり、双方は原油などの原料の長期的な購買や供給、化学製品や燃料の販売、付加価値のある技術ライセンスなどについて提携する方向であるという。

東方盛虹はホームページで、世界の先端を行き、産業チェーン一貫体制を整え、新エネルギー、新素材について事業展開しているエネルギー化学メーカーである、と称している。主力事業は石油化学、新素材、ポリエステル繊維などで、江蘇省の連雲港、蘇州、宿遷、湖北省の宜昌などに産業基地を有し、1600万トン/年の石油精製プラントや240万トン/年のメタノール由来オレフィン製造(MTO)、70万トン/年のロパン脱水素(PDH)プラントを備え、石油・石炭・ガスそれぞれを原料としたオレフィン製造工程を抱えている。

一方、アラムコ・アジアの親会社であるサウジアラムコ(Saudi Aramco)は、サウジアラビアの国営石油会社で、石油や天然ガスの調査・開発、石油精製、貿易、化学など川上から川下までのトータル産業チェーンを備えた超大手である。2019年12月11日にサウジアラビアのリヤド証券取引所で公開上場を果たしている。

サウジアラムコは今年3月、中国で、合わせて1000億元以上となる2件の投資をしている。まずは、122億ドル(約890億元)を投じて中国企業2社とともに合弁会社を設立し、遼寧省盤錦に大型の石油精製・化学品製造プラントを建設すると発表した。

つづいて3月27日、36億ドル(約262.7億元)で中国の栄盛石化の株式10%を買収するという包括的パートナー契約を同社と締結したと発表した。また、栄盛石化の子会社である浙江石油化学に対して、アラビア産の原油を48万バレル/日供給するという。期間は20年間プラス5年間としている。

その後7月21日、栄盛の持ち株会社は公式Wechatで、栄盛石化(SZ:002493)とサウジアラムコの株式譲渡がすでに完了したと正式発表した。

栄盛石化は1989年の設立で、PTAやPXなどについて世界有数の製造体制を備えているほか、ポリエチレン、ポリプロピレン、PET、ABSなど各種製品の生産規模も世界上位である。今回の提携について、同社からすれば石油精製や石油化学におけるサウジアラムコの先進技術を導入し、海外市場の開拓が果たせるほか、サウジアラムコにとっては川下側である化学品市場を開拓できる。サウジアラムコはまた浙江石油化学に対し、設立以来の最大のサプライヤーとなっている。

(中国経済新聞)