習近平国家主席が7月24日、秦剛外相を解任し、王毅(おう・き)中国共産党中央外事工作委員会弁公室主任を外相に再任する主席令に署名。1カ月の間、表舞台から姿を消していた中国の秦剛外相が「窮地に陥っている」ことが確認された。
秦氏は近年、中国の「戦狼」と呼ばれる外交官の主要メンバーで、数年間の駐米大使を経て、昨年12月には外相に任命されるという異例のスピード出世を果たした。また今年3月12日、秦氏は56歳で国務委員に就任、最年少で「党と国家指導者」の一員となった。
秦剛氏はいったい何をしたのか?
情報筋によると、秦氏は香港の有名なフェニックステレビの司会者・傅暁田(フー・シャオティエン)さんと不倫関係にあり、2人の間には息子がいるという話やアメリカのスパイ事件に関与しているのではないかという噂もある。情報筋によると、秦氏は2021年に駐米大使に就任、2022年3月に傅さんは秦氏にインタビューを行い、同年11月に息子を出産したとされる。また秦氏が国務委員に任命された今年3月、傅さんは微博(weibo)に息子の写真を公開し「勝利の始まり」とコメント。秦氏の誕生日である3月19日には生まれたばかりの息子を抱きしめ「パパの誕生日おめでとう」と投稿している。
傅暁田(40歳)さんは、2009年にフェニックステレビ(鳳凰衛視)に入社し、フェニックステレビ・ロンドン支局の責任者兼チーフ特派員などを歴任。2013年からはフェニックステレビの冠番組「風雲対話」の司会を務め、潘基文(パン・ギムン)前国連事務総長、ジョン・ケリー元国務長官、シリアのバッシャール・アル=アサド大統領など数多くの国際指導者にインタビューしてきた。
24日、全国人民代表大会(全人代)常務委員会が会議を開き、秦剛外相の解任を発表した。新華社の報道では、中国司法当局トップの王小洪国務委員、張軍最高人民法院院長、応勇最高人民検察院長が同席したことが明記されており、秦剛氏の解任には重大な司法問題が絡んでいる可能性が示唆された。
(中国経済新聞)