中国のソーシャルゲーム会社「miHoYo」は7月24日、ゲームの「原神」で発生したボット行為2件について、システムを作成した謝容疑者と張容疑者が逮捕されたと公式発表した。2人はこれにより60万元(約1186万円)以上を不正に獲得したという。
ゲームのボットとは、クライアントコードの改ざんによりゲーム実施中のデータを読み取るか修正し、不正行為につながるプレイヤーのことを指す。ゲームの普及に伴って発生する一種のハッキングまたは不正行為である。
人気抜群のモバイルゲームである「原神」では、過去にもこのような事例が発生している。
上海市徐匯区で2021年6月、「原神」のボット作成および販売行為が摘発され、およそ200万元(約3952万円)を手に入れたという容疑者3人が逮捕された。「原神」では初のケースとなったこの事件は2022年7月に判決が下され、3人は1年6か月ないし4年の懲役刑が宣告されている。
ゲームのボット行為はこのところ相次ぎ発生しており、最近では6月29日にテンセントのゲーム「和平精英」(Game for Peace)で、3000万元(約5.93億円)弱を不正に手に入れた2人が著作権侵害罪でともに懲役4年および罰金2000万元(約3.92億円)の支払いを命じられた。中国でボット行為における最大の事件となっている。
テンセントの守護者計画安全団体の見積もりによると、中国では現在、ボット行為における売上規模は年間で20億元(約395億円)以上になっており、ゲーム産業の健全な発展に支障が出ているほか、侵害行為で利用中止となった有名ゲームもかなり存在している。
(中国経済新聞)