vivo、ドイツでの製品販売停止を発表

2023/06/8 20:45

中国のスマートフォンメーカー「vivo」は5月30日ドイツのウェブサイトにおいて、ドイツでの製品の販売を停止すると発表した。現在は、vivoの製品紹介を削除し、ホームページとサポートページのみ閲覧可能となっている。

今回のvivoのドイツ市場からの撤退は、Nokiaとの特許を巡る裁判が関係しているとみられている。vivoは2021年より、ドイツ、インドネシア、インド、中国などでフィンランドのスマートフォンメーカーNokiaと4G標準必須特許(SEP,Standard Essential Patent)を巡って裁判で争っており、今年4月にドイツ・マンハイム地方裁判所の判決により、vivoは敗訴、ドイツ市場での4G標準必須特許を使用した製品の販売が禁止された。

特許を巡る裁判はvivoだけでなく、中国の他のスマートフォンメーカーでも起きている。

2021年よりNokiaは中国のスマートフォンメーカーOPPOに対して、イギリス、ドイツ、フィンランド、ブラジル、インドなどで裁判を起こし、2022年7月にドイツで行なわれていた裁判でOPPOが敗訴、ドイツでの製品販売の禁止命令を受け、8月にはドイツ市場から撤退している。

今回の裁判を巡り、Nokiaは、vivoが自社製品の端末に使用しているNokiaの特許技術は2021年12月末でライセンス契約が満了、期限が切れるに先立ち、vivoとの間で更新交渉が行なわれたが、交渉は決裂したとしている。

一方vivoは、Nokiaによる特許の提示は合理性を欠いており、FRAND原則に違反すると主張している。vivoの関係者によると、Nokiaは契約更新に際して、以前の契約をはるかに超える値段を提示しており、条件を受け入れれば中国のスマートフォンメーカーとって大きなマイナス要因になると述べている。

(中国経済新聞)