小鵬汽車(Xpeng Motors)が17日に発表した決算報告書によると、2022年における同社の売上高は、前年の209億9000万元(約4042億元)より28%多い268億6000万元(約5173億円)だった。
前年比で約30%の増収になったものの、小鵬汽車の純損益は前四半期と比べて拡大している。第4四半期は2四半期連続で純損益が縮小したものの、2022年には91億4000万元(約1760億円)に達し、2021年に比べて42億8000万元(約824億3000万円)増加した。
また上海蔚来汽車(NIO)、理想汽車(Li Auto)も小鵬汽車と同様に「利益なき増収」というジレンマに悩まされている。2022年における理想汽車の売上高は前年比67.7%増の452億9000万元(約8722億円)で、純損益は20億3200万元(約391億3000万円)と2021年に比べ7倍近くも拡大した。2022年における上海蔚来汽車の売上高は前年比36.3%増の492億6900万元(約9488億円)、純損益は前年比37.7%増の145億594万元(約2803億9000万円)だった。
バッテリー原材料の価格や部品コストの上昇などの影響により、上海蔚来汽車、理想汽車、小鵬汽車は2022年において売上総利益率が低下している。決算報告書によると、小鵬汽車の2022年の売上総利益率は11.5%で、前年比1ポイント減少している。
小鵬汽車の2022年における自動車販売台数は12万757台で、2021年の9万8155台から23.0%増加したものの、増加幅では上海蔚来汽車、理想汽車、哪吒汽車(Neta)よりも遅れをとっている。
2023年第1四半期の販売計画では、小鵬汽車の販売台数は1万8000~1万9000台で、前年同期比で約45%~47.9%の減少になる見込みだ。他社と比較すると、上海蔚来汽車の同時期における販売計画は3万1000~3万3000台、理想汽車は5万2000~5万5000台となっている。
小鵬汽車の販売不振が続いている理由として、SUV「G9」の不振、テスラとの価格競争、社内システムの混乱が考えられる。
(中国経済新聞)