台湾の星雲大師が入寂

2023/02/7 12:48

台湾の佛光山は2月6日朝、開山宗長である星雲大師が5日午後に、高雄にある佛光山の伝灯楼開山寮で入寂されたと発表した。

星雲大師は俗名が「李国深」で、1927年8月に江蘇省江都で生まれ、12歳の時に南京の栖霞寺で出家し、1947年に焦山佛学院を卒業、1949年に台湾へ移り住んだ。1967年に高雄で佛光山を開き、のちに佛光山は法鼓山、中台禅寺、慈済基金会と並ぶ台湾の四大仏教へと成長していった。

星雲大師は40年以上も糖尿病を患い、2011年には脳卒中になったが、治療の末病状が安定し、その後も布教で世界をまわった。しかし2016年に脳卒中が再発して血栓を摘出してから、公の場に姿を見せなくなった。身体は悪化の一途をたどり、2日ごとに高雄の長庚病院で透析を受けていた。しかし強靭な意志を抱え、医療スタッフの医師に「出家者は死を恐れない」と話したと伝えられる。

星雲大師は早期に「誠実な告白——私の最後の遺言」をしたためており、2015年に出版された「貧僧は語る」で公開された。「人生で時代の様々な試練に出くわしたが、とても幸せな人生だと感じた。苦しみ、貧しさ、頑張り、空しさ、すべて楽しかった」と述べている。

星雲大師は、「人生の最後にあたり、舍利もおらず、虚礼やしきたりは何もなく、簡単に何文字か書くか私を想ってくれる心があれば、『人間音縁』の仏曲を歌うことができる。心に世間の仏教があり、常にそれを実行していれば、それこそ私への一番の想いであり、私の心からの願いだと感じる」と記している。

(中国経済新聞)