中国、春節映画の売上高が950億円を突破 一方で「中国乒乓」(Ping-pong of China)が放映中止に

2023/01/27 09:56

春節(旧正月)の大型連休を迎えている中国で、映画の売上収入が4日連続で10億元(約191.5億円)を超え、この期間の合計で50億元(約958億円)を突破した。

猫眼専業版によると、2023年の春節映画(1月21日-1月27日)の売上高(前売り含む)は1月25日22時15分の時点で50億元(約958億円)を突破した。上位3作は「満江紅」(Full River Red)、「流転の地球2」(The Wandering Earth)、「熊出没·伴我『熊芯』(Boonie Bears: Guardian Code)」で、「満江紅」が18.4億元(約352億円)、「流転の地球2」が16.24億元(約311億円)となっている。

一方で、「中国乒乓之絶地反撃」(Ping-pong of China)は、上映からわずか2日目の1月25日夜、旧正月5日目(1月26日)から小規模での放映に切り替え、2月17日に再上映すると発表された。この理由について制作社側は、「意思決定や準備、実行活動で広報やリリースのメンバーに大きなミスや問題が発生し、各作品の中で著しく受け身に立たされた」と表明している。

「中国乒乓之絶地反撃」はエキサイト映画で、1990年代の中国男子卓球チームの低迷期を舞台にした物語である。当時はスウェーデンが急速に力をつけて技術面で追い越され、批判の声を受けた監督やコーチ陣が大ナタを振るい、期待度の薄かったチームでメンバーがそれぞれ強みを発揮し、1995年の世界選手権で大逆転勝利を収めた。

鄧超(ダン・チャオ)と兪白眉(ユー・バイメイ)がメガホンを執り、孫儷(スン・リー)、許魏洲(ティミー・シュー)、段博文(ドェン・ボウウェン)らがキャストを務めたこの作品は当初、旧正月の初日に上映開始予定だったが、1月16日に、同3日目の1月24日に延期すると発表された。

猫眼専業版によると、この作品は、上映初日の配給割合は春節映画7作のうち4位となる10.2%であったが、売上割合はわずか2.6%の2925万元(約5.6億円)、観客数の割合は15.1%で、いずれも7作中最下位であった。

旧正月4日目の翌1月25日には、配給割合はわずか4.4%、売上高は835.5万元(約1.60億円)で率にして0.7%に下がった。これまでの売上合計は前売り分も含めて4305万元(約8.25億円)となっている。

(中国経済新聞)