中国で、ファイザー製薬のコロナ用飲み薬Paxlovidが医療保険対象とならなかったことを受け、「Paxlovidの模倣薬についてファイザーと交渉か」との情報が流れている。
ただしファイザーは現在、これについて否定している。
模倣薬の生産許可については、去年3月の医薬品特許プール(Medicines Patent Pool, MPP)との契約が発端である。MPPは当時、中国の会社5社も含め計35社に対してニルマトレルビル錠の模倣薬の生産を許可する契約を結んだと発表していた。
中国の5社については、主な供給先は世界の人口のおよそ53%を占める中低所得の95か国であって、中国国内は対象外である。
ファイザー製薬の最高経営責任者であるAlbert Bourla氏は、サンフランシスコで現地時間1月9日に行われたモルガンチェースのヘルスケア会議で、「Paxlovidの模倣薬の利用許可について中国側と交渉はしていないが、この薬の価格について検討している」と述べている。
Bourla氏はこの会議で、「ニルマトレルビル錠/リトナビル錠(商品名:Paxlovid)の生産や供給について中国政府から許可が下りれば、3、4か月以内に中国側のパートナーを通じて現地で生産を始める」と述べている。
(中国経済新聞)