ロイターは24日、アメリカのEVメーカー・テスラの上海工場がこの日に生産を停止したという社内関係者の情報を伝えた。工場は日勤が中止となり、従業員は休假を告げられ、工場側はその理由を明らかにしていない。ロイターは以前に、この工場でModel Yの生産を12月25日から来年1月1日まで停止すると報道していた。
この生産停止は中国での新型コロナウイルスの急拡大を受けてのものという。さらにテスラは在庫が増え続けており、世界で2番目の市場である中国で下押し圧力に見舞われている。消息筋によると、上海工場ではここ1週間は主に海外向け車種を生産していたという。
さらにロイターは、年末休暇に停産するのは定例のものではなく、去年の12月最終週も正常に稼働していたと伝えている。ただしアメリカの金融情報誌「バロンズ」によると、自動車メーカーは年末はたいてい休み、GMやフォードも一部の工場を止めるとの例を挙げている。
テスラ中国法人は25日、「環球時報」の取材に対して「上海工場は2022年も効率的に生産し優れた結果を出した。車両のラインは来週(つまり今週)も予定通り定修を行い、作業員も1年間懸命に働いてきたのでこの定修中は休ませる。充電スタンドなどのラインは稼働し、工場停産といった報道は正しくはない」と述べている。
テスラは、ソーシャルメディアのツイッターを買収してからのマスクCEOの動きやEV需要の鈍化を受け、ここ3か月ほど株価を落としている。アメリカの報道によると、株価は12月の1か月間だけで過去最悪となる36%も値下がりしている。
ただし一方で、中国での前向きな情報も見られる。テスラは先ごろ、12月26日に中国で1万台目のスーパーチャージャーが完成すると発表していた。また上海工場は今年8月、稼働から3年も経たずに100万台目をラインオフしている。
(中国経済新聞)