12月9日、浙江省嘉興(Jia Xing)市商務局によると、12月4日の朝、嘉興市が手配したチャーター機が杭州蕭山(しょうざん)国際空港から東京へ向けて出発した。12月4日〜10日の7日間に、日本最大の中国繊維・アパレル製品展示会であるAFF(アジアファッションフェア)への参加や、企業訪問、視察、投資促進活動などを行うため50社から96人が来日した。そのうち8人はビジネス招致の担当者で、今年において最大規模のビジネス招致団となった。
嘉興市の出展企業は、日本に到着するとすぐに取引先への訪問を行った。12月7日に第36回AFFが始まると、嘉興市の出展企業は主催者との話し合いにより、新たに28の展示ブースが追加され、浙江省の企業では最多の72の展示ブースを確保した。
現在、日本のアパレル市場において、中国は依然として最大の供給国となっている。AFFに参加した嘉興杉惠服有限公司の業務経理である華一帆(Hua Yifan)氏は、「現在、江蘇省、浙江省、上海市の企業が日本のアパレル市場の約30〜40%を占め、中国企業全体では日本のアパレル市場の約60%を占めている。しかし、以前と比べると中国への衣料品の発注は減少している。その背景には、RCEP(地域包括的経済連携協定)実施後、東南アジアの日本向け衣料品輸出は完全無税となったが、中国の日本向け衣料品輸出はまだ完全無税(数年後には無税になる)とはなっていない。したがって、日本の顧客は、コストを考慮して、衣料品の発注の一部を東南アジアにシフトしている」と述べ、
加えて、「チャレンジとチャンスが同時に存在すると考えている。一方では競争が激しくなり、他方では中国企業が東南アジアでサプライチェーンを拡大することができれば、新たなビジネスチャンスに繋がる可能性もある」と述べている。
これまで、嘉興市のビジネス招致団は化学品・食品事業を担う株式会社ADEKA(アデカ)の本社や日本電産株式会社を訪問し、電子化学品、ハイエンドな食品添加物、半導体検査装置などのプロジェクトについて話し合いを行った。また、嘉興市における生産能力の拡大に向けた現地視察団を日本から招くことを決定している。
(中国経済新聞)