10月25日、寧徳時代新能源科技(CATL)、神竜汽車およびCATLの完全子会社である時代電服科技(CAES)の3社がEV用電池の交換サービス事業「EVOGO」を実施することで合意した。車体分離型の電池を扱うもので、神竜汽車の車種である東風富康ES600をモデルに、電池の交換が可能なEVを共同開発する。
EVOGOはCAESが今年1月に打ち出したもので、シェアリングを目的に「チョコレート」と名付けた量産型電池を開発した。1ブロックの電池で200キロメートルの走行が可能である。CAESの総経理である陳偉峰氏によると、まずは10都市で電池交換サービスを始めるという。
今回利用する富康ES600は、神竜汽車がBサイド向けに製造したEVで、複数のモジュール利用が可能なタイプにこの三元リチウムの「チョコレート」を搭載すれば、新車で410キロメートル走行可能で電池の交換時間は3分間である。
配車業界の関係者によると、新エネ車のタクシーの多くは日中と夜間で別々に利用されるので、交換可能で急速充電できるこうした方式は配車用の車両も含めてまさにうってつけであるとのことである。
中国では電池の交換について現在、To Cモデル(消費者サイド)とTo Bモデル(商業運営)の2種類に分けられる。EV充電インフラの促進連盟情報部主任である仝宗旗氏は、「基準の制定や利用場面、あるいはビジネスモデル、いずれも後者の方が実行が速い」と指摘している。
CATLはTo Bモデルとして、タクシーや配車用車両のほか大型トラックについてもかなりの取り組みをしており、今年2月には三一重工とともに福建省で大型トラックの電池交換事業に乗り出している。
大型トラックを選んだ理由についてCATLは、「輸送業界の中でも炭素の排出量が多く、すぐに電気化が必要な状態であった」と述べている。環境問題のほか、利用者にとって心配なのが充電の時間や場所探し、走行距離などによる運営効率の問題である。今の充電方法ではこれらが抜本的に解決できず、このような交換方式が発案された。
(中国経済新聞)