四川省成都の繁華街で8月10日、多くの人が帰宅する中、知り合いとのトラブルで興奮した様子で包丁を持った男が現れ、通行人や車が慌てふためく事態となった。
パトロールをしていた地元公安局交通警察の符傑さん(23歳)が男の前で、「動くな、包丁を置け」と叫んだが、男はこれを無視して符さんに襲いかかった。符さんはそれをよけながら説得したが、男はその後もにじり寄り、もみ合いの最中に符さんは鼻や腕を斬られて出血した。
そこへ、カートに乗って通りかかっていた清掃員の劉方剛さん(41歳)が、積んであった作業用のスコップ2本を持ち、1本を符さんに渡して、2人がかりで男を取り押さえようとした。劉さんは、「何も考えずに、とにかく止めなくてはいけないと思った」と話した。
現場の写真(目撃者が撮影した映像から)
また、12年間の兵役経験を持つという範賢明さん(48歳)もこれに加わり、道端にあった看板で男を襲って転倒させた。「体には自信がある。負けることはないと思った」という範さんは、当時の様子を振り返っても「全然怖くなかった」と言った。
このほかも合わせて勇気ある市民6人の協力により、男は2分足らずで取り押さえられた。
警官の符さんは顔と腕に大けがを負い、病院で手当てを受けている。
(中国経済新聞)