クラウドサービスを手掛ける金山雲(KC.US)は7月27日夜、香港でのデュアル上場(Dual Primary Listing)を正式に申請した。現地の証取で承認手続き完了後に、デュアルで一部上場を果たすことになり、アメリカのナスダックでも引き続き上場企業として取引を行う。
キングソフト(金山軟件)の子会社として2012年に北京で設立され、クラウドコンピューティングを手掛ける金山雲は、2020年5月にアメリカで上場を果たし、株価は一時期74.67ドル(約1万円)となった。しかし2021年2月から下落の一途をたどり、株価は9割以上もダウンした。最新の日付では3.47ドル(約470円)で、2.66%の値上がりとなっている。
共有クラウドと業界クラウドを手掛けている金山雲は、共通のIaaSインフラとPaaSのトータルクラウドをまとめて提供しており、対象分野としてはコンピュータ、サーバー、データベース、セキュリティー、ストレージ、シェアなどに分かれている。ゲーム、フィナンシャル、ヘルスケア、行政サービスといった業種向けにソリューションの開発や提供をしている。
中国のクラウドサービスの業界で、金山雲のマーケットシェアは8番目である。IDCの「中国共有クラウドサービス市場(2021年第三四半期)追跡報告」における会社別クラウド業務のシェアを見ると、アリババが37%、ファーウェイが18%、テンセントが16%、バイドゥが9%で、これらが「クラウド大手4社」と言われている。金山雲は2.89%で8位となっている。
(中国経済新聞)