中国、外国人が取得した外資系企業の配当金を課税対象に

2026/09/4 15:30

中国の財政省と税務総局は9月1日、外国人投資家らが外資系企業から受け取る配当金に関し、所得税の免除措置を廃止し、この日から20%の所得税を課すと発表した。

中国では、個人に支払われた株の配当金について、所得税法により20%分を課税することになっているが、改革開放に向けて外国企業を誘致するため、1994年から外資系企業が外国人に対して支払った株の配当金については課税免除としていた。

北京大学中国財税研究センターの劉怡主任は今回の策について、「施行から30年以上が経過しており、特例措置として外資系企業の誘致へ十分に役割を果たした」と述べた。中国はハイレベルな社会主義市場経済体制の整備を進めている中、外資系企業は法的環境や市場規模、産業関連などビジネス環境全体に目を向けるようになっており、国内企業と差別した納税制度に頼って企業誘致を継続することは、新たな情勢や基準にそぐわなくなっているという。

また北京国家会計学院の李旭紅副院長は、「海外の事例から見て、ある程度の経済水準に到達した国はおおむね税優遇策に頼った外国企業の誘致をしなくなり、安定し健全で公平な市場環境に着目する。今回の措置で税制が公平かつ一本化した形となり、外国企業の受け入れに健全な環境が整うことになる。また納税の抜け穴を防ぐことにもつながり、中国全体が市場として一本化する」と述べている。

今回の税免除策廃止により、外資系企業の外国人株主は税負担額が増えることになるか。

これについて劉主任は、「欧米の主要国では、全世界所得税制度、つまり住民に対し全世界からの所得分に徴税する制度を実行している。外国人が中国の外資系企業による株の配当金を手に入れた際は、中国で非課税でも実際には本国でその分を追納しなくてはならず、結局税の負担が生じる。今回の免税策終了で、中国で納入する所得税分は本国で納入する分から差し引かれることになるので、負担額は増えない」と説明している。

(中国経済新聞)