中国港湾、運営効率で世界首位維持 上位10港の6割占める

2026/06/15 13:45

世界のサプライチェーンが地政学的リスクや物流混乱に直面するなか、中国の港湾が運営効率で引き続き世界をリードしていることが明らかになった。世界銀行とS&P Globalが6月10日に発表した「コンテナ港湾パフォーマンス指数(CPPI)」によると、2025年の世界ランキングで中国の港湾が上位10港のうち6港を占めた。

同指数は2020年に導入され、世界400以上の港湾を対象に、コンテナ船の平均滞在時間などを基に港湾の運営効率を評価するものだ。

2025年版ランキングでは、福建省のPort of Fuzhouが世界1位となり、遼寧省のPort of Dalianが2位に続いた。3位にはオマーンのPort of Salalahが入った。

報告書によると、東アジアおよび南アジアの港湾が高い競争力を維持している背景には、輸出重視の経済構造、港湾間の激しい競争、そしてインフラへの継続的な投資があるという。

その代表例として挙げられたのが、世界7位にランクインした浙江省のPort of Ningbo-Zhoushanだ。同港は高い貨物処理能力、自動化設備、標準化された運営体制を備えており、世界的な物流網の変動が続くなかでも安定した船舶回転率を維持している。

一方、中東地域の港湾は、紅海情勢の悪化による海運ルートの混乱を受けて順位を下げた。欧米の主要港湾も、新型コロナウイルス禍で発生した混乱から回復しつつあるものの、突発的な混雑や労働力不足、内陸輸送網の制約といった構造的課題を抱えていると指摘された。

報告書はまた、港湾が「突発的な混雑」に対してますます脆弱になっていると警告している。これは、船舶の到着が平準化されず短期間に集中した場合に発生する深刻な混雑を指し、港湾内の貨物滞留や物流遅延を引き起こす要因となる。

さらに、サプライチェーンの混乱によって港湾で貨物が滞留し、その港湾混雑が再び世界の物流ネットワーク全体に悪影響を及ぼすという「悪循環」のリスクも指摘された。

世界銀行で交通・物流部門を統括するベルトラン・ドゥラボルド氏は、「港湾は外部からの衝撃を受けるだけの存在ではない。衝撃を増幅させることもあれば、逆に緩和することもできる。港湾がサプライチェーン全体に与える影響を理解することが極めて重要だ」と強調した。

地政学リスクや国際物流の不確実性が高まるなか、効率的な港湾運営は世界貿易の安定を支える重要な要素となっている。中国の主要港湾は、自動化やデジタル化への投資を背景に、国際物流ネットワークにおける存在感をさらに高めている。

(中国経済新聞)