2025年中国金地金・金貨消費量が前年比35%増

2026/02/11 13:30

中国黄金協会が2026年2月5日に公表したデータによると、2025年の中国全体の黄金消費量は950トンで、前年比3.57%減となったものの、減少幅は2024年比で約6ポイント縮小した。しかし、品目別の内訳を見ると、従来の主力であった黄金ジュエリーが急減する一方、金地金・金貨の消費が急増し、初めてジュエリーを上回った。これは、中国人の黄金に対する認識が「装飾品」から「投資資産」へと本格的にシフトしたことを示す象徴的な出来事である。

中国黄金協会の発表によると、2025年の黄金消費量の内訳は以下の通りである。

黄金ジュエリー:364トン(前年比31.61%減)
金地金・金貨:504トン(前年比35.14%増)
工業・その他用途:82.022トン(前年比2.32%増)

特に注目されるのは、金地金・金貨の消費量が504トンに達し、黄金ジュエリーの364トンを大幅に上回った点だ。金地金・金貨の前年比増加率は35.14%と、急拡大した。黄金ジュエリーは逆に31.61%減と、減少幅が前年よりも約7ポイント拡大しており、市場の重心が明確に投資属性の強い金地金・金貨へ移行したことがわかる。

同協会は、この変化の要因として「金価格の高騰」「新たな税制政策の施行」「投資意識の深化」の3つを挙げている。これらが複合的に作用し、消費者の購買行動が多様化・投資志向化した結果だという。

2025年後半、中国金価格は急騰局面に入った。上海黄金交易所のAu9999金価格が年末975元(約2.19万円)/グラムとなり、年初の614元(約1.38万円)/グラムから58.8%上昇した。

この急激な価格上昇により、ジュエリーとしての購入は心理的ハードルが高くなった。一方、金地金・金貨は「資産保全」「インフレヘッジ」の手段として、むしろ需要が拡大した。多くの投資家が「金は上がるなら今のうちに買っておくべき」と考え、金地金やコインへのシフトを加速させた。中国人の黄金に対する認識が「消費財」から「資産」へと完全に変わった2025年は、黄金市場の新時代を象徴する年として記憶される。

(中国経済新聞)