中国・貴州省遵義市中級人民法院は2025年12月26日、実の未成年子女2人を殺害したとして、被告人の劉仲杰に対し、故意殺人罪で死刑、政治権利終身剥奪の判決を言い渡した。一審の公開宣判で明らかにした。
裁判所の審理によると、劉仲杰被告は夫婦間の感情的な対立を適切に処理できず、10歳と7歳の未成年の実子2人に対し、農薬「敵敵畏(ジクロルボス)」を飲むよう言葉巧みに哄(だま)し、これにより2人は死亡した。被告はその後、いかなる救命措置も講じなかったという。

判決は、被告が親として子どもたちの年齢や判断能力を十分に認識しながら、親への自然な信頼と依存心を利用して犯行に及んだ点を重く評価。「人倫、道徳、法のいずれの底線にも著しく反する行為であり、犯意は極めて強固、手段は特に残忍、結果は極めて重大で、社会に与えた影響も甚大」と厳しく断じた。そのうえで、「罪責は極めて深刻であり、厳罰をもって臨むべきだ」として死刑が相当と結論付けた。
宣判には、被告人および被害者の親族のほか、人民代表大会代表や政治協商会議委員、一般市民らが傍聴した。
(中国経済新聞)
