中国eコマース通販大手3社の売上と利益を比較

2022/05/31 16:10

中国のeコマース通販大手3社であるアリババ、京東、拼多多が、2022年第一四半期の決算を発表した。売上、利益、利用者数などはまちまちであるが、どこがベストパフォーマンスだったかを探ってみる。

売上を見ると、まずアリババは前年比8.89%増の2041億元(約3兆9159億円)で、このうち小売り分が7%増の1359億元(約2兆6074億円)であった。

次に京東は、18%増の2397億元(約4兆5990億円)であった。

また拼多多は7%増の237億元(約4547億円)であった。

よって、売上については京東がトップ、アリババが2位、拼多多が3位となる。

次に利益を見ると、アリババは162億元(約3108億円)の赤字を計上したが、前年よりは200%減っている。

京東も30億元(約575億円)の赤字であり、36億元の利益を計上した2021年同期より183.3%ダウンであった。

拼多多は、29億元の赤字だった去年から、初の黒字となる26億元(約498億円)の利益を計上した。

従って、利益については拼多多がトップ、京東が2位でアリババが最下位である。

アリババは、業績面はさほど芳しくはなかったが、利用者の数は引き続きトップを守っている。

2022年3月31日までの12か月間、アリババグループ全体のアクティブユーザー数は約13.1億人であり、内訳は中国が10 億人、海外が3.05 億人となっている。またこの1年間で1.77億人増加している。

京東は、過去12か月間の利用者は16.2%増えて5.805億人であった。

拼多多は同じく7%増え、京東を上回る8.819 億人を数えた。

すなわち、利用者の数はアリババがトップ、拼多多が2位、京東が3位であり、またその伸び幅は京東、アリババ、拼多多の順であった。

また3社とも、今の競争基盤を固めるために、急成長は求めず規模を縮小している。

さらに、いずれもTiktokや快手などの音声サイトとの競争にさらされている。

(中国経済新聞)