パリオリンピックのテニスの女子シングルスで、中国に初の金メダルをもたらした21歳の鄭欽文選手は、去年のスポンサー収入が4000万元(約8億円)近くに達しており、商品価値の最も高い中国人アスリートになるともみられている。
鄭選手は中国時間8月4日深夜に行われた女子テニスのシングルス決勝で勝利を収め、この種目で中国勢初のオリンピック金メダルを獲得した。
これまでのまとめによると、鄭選手は今大会までにスポンサー契約を結んでいる会社が10社近くになっている。また先ごろの報道で、去年12月にフォーブス誌が発表した2023年度の女子スポーツ選手収入ランキングを見ると、鄭選手の総収入は競技によるものが170万ドル、スポンサー関連が550万ドル(8億1185万円)で、計720万ドル(約10億6280万円)の15位であった。中国のテニス選手としては李娜選手に次ぐランクインを果たした。
なおこのランキングでは、上位10人のうち9人がテニスプレーヤーであり、テニスの商業価値の高さがうかがえる。
李娜選手は全豪オープンで優勝したのち、年間収入が1.4億元(約28億7863万円)となったが、去年に賞金額とスポンサー収入が5100万元以上となっている鄭選手は今年1億元(約20億5600万円)を突破する可能性もある。
「第一財経」によると、鄭選手は一流プレーヤーになるまで2000万元(約4億1123万円)を費やしたという。今回金メダルを獲得したことで、中国では民間でも世界で活躍する選手が生まれる可能性が出てきて、子供をプロ選手にしようとお金をつぎ込む親が増えるものと見られる。中国はスポーツ産業が2025年に生産額5兆元に達するともみられ、2035年までにはスポーツの強国となって、産業としても国民経済を支えるものの一つになるだろう。
(中国経済新聞)