中国、水素ステーションの建設進む 最多は広東省で山東省、河北省、江蘇省なども続く

2024/07/6 14:30

中国の水素エネルギー産業研究機関「香橙会」によると、2024年6月末現在、水素ステーションの数は426か所で、このうち19か所が2024年前半に設置されている。

中国国家エネルギー局科学技術局の劉亜芳副局長は今年の初めに、中国の水素ステーションの数は世界全体の40%を占め、国別トップであると説明していた。

これらを地域別に見ると、最も多いのが広東省で68か所、また山東省、河北省、江蘇省、湖北省、浙江省、山西省、河南省がいずれも20か所以上あり、各地で整備が進んでいる様子が分かる。

広東省の発展改革委員会が6月に発表した「広湛水素エネルギー高速モデル事業実施案」によると、広湛(広州-湛江)水素エネルギー高速モデル事業の本格推進に向けて、2025年末までに燃料電池による冷蔵車で4.5トン車を2000台、49トン車を100台投入するという。水素エネルギー産業を大きく成長させて大胆な革新をする意気込みがうかがえる。

また、北京市、上海市、四川省、安徽省、遼寧省、内モンゴル自治区、重慶市は水素ステーションの数が10~20か所である。このように中国は水素エネルギーのインフラ整備が地域的にバランスよく進んでおり、それぞれ産業の発展に力を入れていることがわかる。

このような状態は技術革新や産業チェーンの整備の結果である。中国は現在、水素の生産、貯蔵、運搬、利用など各場面で大きく進歩しており、特に燃料電池についてはある程度の技術開発力や産業基盤が打ち立てられている。 中国は燃料電池車について、2023年は生産台数が前年比55.3%増の5631台、販売台数が同じく72%増の5791台である。また2015年~2023年の累計は生産が18494台、販売が18096台で、目標としている「2025年までに5万台」の36.19%まで達している。

(中国経済新聞)