中国の大手電気自動車(EV)メーカー「BYD」は5月28日夜、第8回取締役会第8回会義で、「副総裁任命に関する議案」の審議の結果として、王伝福(Wang Chuanfu)総裁の指名および取締役会人事委員会の審査を経て、羅忠良(Luo Zhongliang)氏(男性)と李巍(Li Wei)氏(女性)を副総裁に任命すると発表した。2人の略歴を見ると、ともに新卒でBYDに入社し勤務歴は19年以上であり、一般社員から、中国そして世界的に有名なEVメーカーの副総裁に登り詰めた。会社が着実に成長する姿を見てきたわけである。
羅氏は1979年生まれ、2005年に大連理工大学機械電子工程科の修士課程を修了してBYDに入社し、中央研究院シニアエンジニア、第15事業部工場長補佐、工場長、第15事業部総経理、第16事業部総経理(兼務)と歩み、現在は自動車部品製品の開発、生産、販売およびユニット品のソリューションを提供している「弗迪科技」(FinDreams)の会長兼総経理である。
弗迪科技は2003年に設立され、2019年に現社名に変更し、電池、モーター、電子機器を製品の主力分野としており、BYDほか新エネ車メーカーに基幹部品を供与している。法定代表者は羅氏で資本金は1億元、BYDの全額出資子会社である。最近は急速に規模を拡大しており、2021年の売上高は150億元(約3254億円)に達している。
一方、李氏は1982年生まれで、2005年に西安交通大学を卒業しBYDに入社した。総裁秘書、海外事業部シニアビジネスマネージャー、シンガポールマネージャー、海外事業部市場総監、ブランド・広報部門総経理と歩み、現在は総裁事務室の代表でBYD慈善基金会の事務局長である。
BYDの副総裁は、今回の2人の加入で計13人となった。このうち李氏は唯一の「1980年代生まれ」で、経営層が一段と若返りを果たしている。
(中国経済新聞)