全人代特別報道:中国王毅外相 記者会見記録⑩中国経済について

2024/04/3 15:30

中国新聞社:中国のビジネス環境、あるいは中国経済の衰えを心配する声があるが、どのようにコメントするか。

王外相:ご存じのとおり、去年、中国の経済成長率は5.2%で、世界の成長率の3分の1を占めた。中国のエンジンは依然として強力で、中国の次もやはり「中国」だ。そこで、いくつかの新たな傾向を話しておく。

まず、中国の発展には合理的な量的拡大のみならず、効果的な質的向上もある。新興産業が飛躍的に発展し、エコ型への転換もよい成果を残し、社会の見通しも着実に改善し、新たな生産力が急速に形成されている。次に、14億あまりの人口の超大規模市場の扉が世界に開かれ、新たな需要や業態が爆発的に表れ、自国の発展や国際協力の可能性が一段と広まっている。さらに、中国の開放の扉が一段と広がる中、ハイレベルで制度的な開放の価値が高まり、関税水準がWTOの先進国並みに下降し、外資参入ネガティブリストの禁止・制限数が31件以下となり、製造業の参入規制が全面撤廃され、サービス業も一段と開放し、外国企業の収益率も依然世界のトップクラスである。

中国の発展は世界と切り離せず、世界の発展も中国を必要としている。中国後退を訴えればしっぺ返しにあい、中国を見誤れば好機を逸する。

経済外交も対外活動の重要な内容で、われわれは引き続き決済の利便化など外国との往来をスムーズにする策を打ち出していく。3月14日から、スイス、アイルランド、ハンガリー、オーストリア、ベルギー、ルクセンブルクの6か国に対してビザ免除政策を実施する。より多くの国が中国人に対してビザ措置を簡素化し、国際間の人員往来のスムーズなネットワークを築き、国際旅客便の早期回復を後押しし、中国人がいつでも海外に行けるようになることを望む。また外国人にも最高のサービスを提供したい。さらに、「在中国使節の地方訪問」をさらに展開し、地方や企業の開放や協力へ橋渡しを果たす。担当部門に協力してより多くのハイレベルな自由貿易協定を結び、自由貿易エリアの世界的拡大に向け、グローバルな産業チェーンやサプライチェーン、データチェーンの安定性を維持したい。われわれは、協力して輸入博やサービス貿易会、消費財博覧会、サプライチェーン博覧会などの国際イベントを実行し、自由で法を守り、国際的なビジネス環境を整備し、各国の投資家やパートナーにより安定し長期的なメリットをもたらしたい

(中国経済新聞)