1月24日、かつての婦人服大手で「中国版ZARA」とも言われたLa Chapelleの上海本社がこのほど、アリババの資産として約7掛けとなる9.5億元で競売にかけられた。ただし1万人以上が参加しながらも買い手が出なかった。所在地は上海市閔行区呉涇鎮で、土地使用権の面積は約4万198平方メートル、用途は工業用地の産業案件であり、不動産、オフィスビル、デジタル設備の計6棟である。公告によると、いずれもほんの3年前の2020年竣工である。
La Chapelleは一時期、至る所に直営店が見られたが、2019年から経営が急激に悪化し、2021年11月に破産申告をするに至った。2022年5月に上海証券取引所でA株上場を廃止している。
La Chapelleは、2014年に香港で上場、2017年には上海で一部上場を果たし、中国のアパレル会社として初の「A+H」株上場となった。1980年代~90年代生まれの女性の青春時代の思い出である。
業績については、2018年に売上高が100億元(約2000億円)を超えたが赤字を計上し、2019年は売上が大幅に落ち込んだ上に21.7億元(約447.4億円)という巨額の赤字を抱えた。
また店舗数は、2017年末は9448店であったが、2018年末には直営販売箇所が9269か所、そして2021年末には300店、2022年末の国内営業店舗はわずか218か所となってしまった。つまり5年間で9000店以上が消滅したわけである。
(中国経済新聞)