ファーウェイは12月15日午後、中国ゲーム大手の「網易遊戯」(ネットイース)がHarmonyOS NEXTをベースとしたオリジナルアプリを開発することで合意したと発表した。
ゲーム業界で世界大手7社に数えられるネットイースとともに発表した内容によると、ハーモニーはゲームの誇大効果や消耗分、性能の面でネットイースと提携を深めていく。また、ネットイースのゲームは、ハーモニーの分散型技術をベースにハーモニーの末端バーチャル化スキルを使って末端接続などのやり取りが可能になるという。
関係者によると、今回の提携は発表実施元から見てネットイースの品種すべてに及ぶものであり、「Eggy Go」「逆水寒(Justice)」「光遇」「第五人格(Identity Ⅴ)」「我的世界」(China Edition)など同社のゲームはすべてハーモニー化されそうだという。
Sensor Towerが先ごろ発表した、2023年11月のモバイルゲーム各社の世界売上ランキングを見ると、TOP100に中国メーカー37社があり、これらの合計は18.7億ドル(約2661.5億円)で、ネットイースはテンセントに次ぐ2位であった。また同じく11月の中国App Storeのモバゲー売上高TOP10では、ネットイースのリリース品として「逆水寒」が3位、息の長い「夢幻西遊」が8位、「Eggy Go」が10位に入っている。
ネットイースはこのところ、ゲームについて最大手のテンセントと激しい競争を演じており、第三四半期の決算を見るとネットイースは売上高が前年比11.6%増の273億元(約5449億円)で、うちゲームおよびオプションサービスの分が16.5%増の218億元(約4351億円)となっている。一方のテンセントは、ゲーム事業の売上高は7%増の460億元(約9181億円)であった。ネットイースは金額的にはテンセントに及ばないが、成長の足取りは速い。
上記の関係者はまた、「中国ゲーム業界ナンバー2のネットイースがハーモニーに加入したのはテンセントへの対抗策であり、さらに攻勢を強めるためではないか」と述べている。
主なゲームエンジンや外部のゲームアドオンが続々とオリジナルのハーモニーを搭載するようになって、HarmonyOS NEXTは随分とゲームの産業化スキルが加わった。ファーウェイが今年の開発者会議でハーモニーによるゲームの先乗り計画を宣言して以来、60社以上のゲーム業者がハーモニーを取り入れており、ハーモニーのオリジナルアプリの開発を果たしたゲームは50品種以上に達している。
(中国経済新聞)