網易(ネットイース)、時価総額で中国第4位のインターネット企業に

2023/12/16 15:30

12月14日、中国最大のインターネット企業「網易(ネットイース)」の時価総額が5,306億香港ドル(約9兆6,400億円)に達し、「美団(メイトゥアン)」の時価総額5,192億香港ドル(約9兆4,400億円)を抜き、「京東(ジンドン)」「百度(バイドゥ)」を抜いて、「テンセント」「アリババ」に次ぐ中国時価総額第4位のインターネット企業となった。

2021年2月、「美団」の時価総額は「網易(ネットイース)」の約4倍。それから2年後、ネットイースの時価総額は美団を抜いた。ネットイースの時価総額のピーク時の7,177億5,400万香港ドル(約1兆3,040億円)と比べると、下落率は25%、一方、美団の時価総額の最高値は26億2,031万香港ドル(約47億6,200万円)で、下落率は80%だった。

「ネットイース」が11月16日に発表した第3四半期報告書によると、純利益は前年同期比11.6%増の273億元(約5451億円)となった。事業別では、携帯型ゲーム機「逆水寒(Justice)」が部門チャンピオンに輝くなど、新作ゲームが好調で、ゲーム部門の純利益は218億元(約4,352億円)となった。

このほか、ポータルサイト有道(ヨウ・ダオ)の当期純利益は前年同期比9.7%増の15億元(約299.5億円)で、網易雲音楽(ネットイース・クラウド・ミュージック)の前年同期比16.3%減の当期純利益は20億元(約399億3000万円)、イノベーション及びその他事業の当期純利益は20億元(約399.3億円)で微増となった。

報告2日目、ネットイースの株価は178.63香港ドル(約3,247円)と小幅上昇し、時価総額は5,783億1,800万香港ドル(約1兆5,010億円)に拡大した。

「ネットイース」の株価がやや上昇したのに比べ、「美団」の株価は第3四半期報告発表後に急落した。11月29日の香港株式市場で、美団の株価は103香港ドル(約1,873円)から90.45香港ドル(約1644円)へと12.18%下落。11月28日の時価総額は、6431億5100万香港ドル(約11兆円6,900億円)から5647億8,600万香港ドル(約10兆2,700億円)へと減少した。

美団の将来について、王興曽(ワン・シンツォン)CEOは決算説明会で、「経営陣は、美団の長期的な成長可能性を信じています。現在の流通市場での株価は、テイクアウト事業への評価を反映しているだけで、同社の本質的な価値とは一致しない」と強調した。また、10億ドル(約1,420億円)相当の自社株買いプログラムを進めることを検討しているとし、「事業投資、キャッシュポジション、市況を総合的に勘案して慎重に判断する」と述べた。

(中国経済新聞)