プライヤー争奪戦勃発か!? 中国EC大手「拼多多」傘下のTemuがSheinを再び提訴

2023/12/15 20:30

中国Eコマース(電子商取引)大手「拼多多」傘下のTemu(テム)が米国で、中国発のファッション通販大手Shein(シーイン)を再び提訴した。

Temuは、Temuのビジネスに対するSheinの過度な干渉、米国における法手続きの乱用、Temuの知的財産の侵害など100ページに及ぶ文章を米国コロンビア特別区連邦地方裁判所に提出。今回の訴訟は、TemuとSheinのサプライヤー獲得競争が背景にあるとされる。

両社が、コストパフォーマンスの高い商品で海外の消費者を引き付ける過程において、「低価格の良品」を提供する多数の中国サプライヤーが重要な役割を果たした。

TemuとSheinの対立は、今に始まったことではない。Temuが北米で正式に販売を開始してから3ヶ月後の2022年12月、SheinはTemuをイリノイ州北部地区連邦地方裁判所に提訴。TemuがインフルエンサーにSheinを中傷し、顧客に偽のアカウントを使用してTemuのアプリをダウンロードするよう指示したと主張した。今年3月には、Sheinは訴状を修正し、再び司法裁判所へ提出。Temuの商標偽造と侵害に言及し、TemuがSheinのブランド製品および画像をコピーし、Sheinのブランドロゴを使用した製品を販売したと主張した。

今年7月18日、Temuはボストンの連邦裁判所に新たな訴訟を起こし、Sheinが米国の独占禁止法に違反していると主張。訴訟の中でTemuは、Sheinが「支配的な市場力を利用して、アパレルメーカーにTemuとの協力を妨げる独占契約を結ばせた」と主張。こうしたSheinの行為が価格上昇と選択肢の減少を招き、「米国におけるファストファッション市場の拡大を妨げた」と主張していた。

今年10月、メディアは、SheinとTemuがシカゴとボストンの裁判所に共同声明を提出し、互いに訴えていた2つの訴えを取り下げ、両社が一時的に「休戦」したと報じた。しかし、今回TemuがSheinを提訴したことで、両社の間に再び不穏な空気が流れている。

(中国経済新聞)