中国、10月の日本産水産物の輸入額が5,000万円を下回る

2023/11/22 14:30

中国税関総署が10月18日に発表した貿易統計によると、10月の中国の日本からの水産物輸入総額はわずか240万元(約4983万円)で、2022年10月の3億2,579万元(約67億6,000万円)に比べ、99.3%減少した。

8月下旬に東京電力福島第一原子力発電所の処理水の排出が開始されたことを受け、中国は8月24日に日本産水産物の輸入を全面的に停止した。当時、日本のメディアは9月の日本産水産物の輸出状況が非常に深刻になると予測していたが、中国税関総署の9月の月次報告にはその数値は記録されていなかった。

中国税関総署の統計には9月の魚介類輸入額は記録されていない。しかし、1-9月累計データから1-8月累計データを差し引いて計算すると、2022年9月の3億6,112万元(約750億円)に対し、9月の水産物輸入額は6万元(約125万円)となり、前年同月比99.98%の減少、減少幅は8月の67.6%から更に拡大した。

日本からの水産物輸入の空白について、中国は国産または他国からの輸入品使用へと変更。また、現在北海道など日本産ホタテの加工を行っている中国水産企業も、タイなど東南アジア地域への加工拠点の移転を模索している。

(中国経済新聞)