財務省は10月27日、9月の貿易統計速報を発表し、日本の中国向け魚介類輸出額は前年同期比99.3%減の5868万円となった。
一方で、中国は世界第2位の水産物輸入国となり、2022年には53万トン近くの生鮮食品が空輸で輸入された。輸送コンサルティング社のSeaburyによれば、主な輸入元はタイ、米国、オーストラリア、オランダ、ノルウェーなど水路で輸入される生鮮食品は108万トンを超える。
欧州の物流企業にとって中国の水産物に対する需要が他の地域から急増し、ビジネスチャンスが広がっている。最近、ドイツ物流大手の「レイノス」は、中華圏とアジアへの生鮮物流事業の拡大と、中華圏とヨーロッパ、ラテンアメリカ(特にチリ)の間の生鮮品輸送の管理を担当する中華圏の生鮮品の特別チームの設立を発表した。
レイノスのグレートチャイナ レイノスのグレーター・チャイナCEOの徐臻(シュ・ジェン)氏は、「中国では日本産水産物の需要がそれほど高くなく、ノルウェー、カナダ、アメリカ産水産物の需要が高いです。我々は世界最大のサーモン生産者と緊密な関係を築いており、欧州から膨大な水産物が中国に輸出されています」と述べた。
また徐氏は、過去には主に自動車、化学工業、電子機器などの分野の顧客にサービスを提供していたが、現在レイノルズは生鮮食品輸送に事業を拡大しており、欧米からの輸入生鮮品に対する中国の巨大な需要についても楽観視していることを明らかにした。
中国はチリにとって重要な輸出市場の一つとなっている。チリ政府の統計によると、年上半期、チリの対中水産物輸出額は前年同期比42.4%増の3億8100万米ドル(約570億円)に達した。
(中国経済新聞)