10月11日、作家で映画監督、レーシングドライバーでもある韓寒氏が開いたレストラン「很高興遇見你」（あなたに会えてうれしい）について、投資をした王聞超氏が「1億元にのぼる損失を計上した」と発表した。

王氏は、「なにしろ本末転倒だ。有名ではあるが料理がまずかった。のちに改善を試みたが無駄だった。とにかく口コミがもう最悪だ」と評している。この店で韓氏は1億元（約20億円）の損失を出し、王氏自身もすでに1000万元（約2億円）損したという。

このレストランはまず2014年に上海に1号店をオープンし、すぐに分身するような形で中国各地に勢力を拡大していった。2015年10月には四川省成都の春熙路銀石広場7階に、410平方メートルの客席にテーブル146台という新店舗が盛大にオープンした。1人当たりの消費額はおよそ150元（約3076円）で、開業当初は「お初」を味わおうと大勢の客が詰めかけた。

しかし人気は長続きせず、2018年から閉店が相次いだ上、賃金未払いや契約トラブルが相次ぎ発生した。企業情報アプリの「企査査」によると、中国各地で「很高興遇見你」という名の飲食管理会社が廃業や免許廃止となっており、成都の店も2018年12月6日に廃業している。

短命となった大きな理由は、味やコストパフォーマンスを十分に捉え切れなったからである。有名人が開いたレストランはえてして、人気の乗った時期を過ぎるとすぐに下火になってしまう。

俳優のチェン・フーの「賢合庄」、歌手のジャッキー・シュエの「上上謙」、俳優ホァン・シャオミンの「焼江南」、人気司会者の孟非の「孟非的小面」など、このところ数十人の有名人が様々なレストランを起こしているが、ほとんどがトラブルの発生や閉店などという状況に陥っている。