中国の大手不動産デベロッパー「碧桂園」、期日までに外貨建て債務支払えない可能性

2023/10/11 09:30

10月10日午前、中国の大手不動産デベロッパー「碧桂園」は、一部債権の元本およそ4億7,000万香港ドル(約89億2,000万円)の支払いが完了しておらず、米ドル建てを含む全ての外貨建ての債務について、期限内または関連する猶予期間内に返済義務を履行できない可能性があると発表した。

今回の動きは、同社の債務再編作業が正式に開始されたことを意味している。統計データによると、これまで碧桂園の米ドル建て債券の発行は計15回で、元本は約93億米ドル(約1兆3800億円)となっている。

碧桂園は、不動産市場の深刻な調整により、1月から9月までの売上は前年同期比43.9%減の約1549億8000万人民元(約3兆1600億円)で、業界の販売環境に大きな改善が見られない状況であるとしている。業界の販売環境に大きな改善が見られない中、同社は資産の処分・売却に不透明感を抱えており、短中期的には流動性の逼迫が続くものと予想されている。

短期的な資本圧力を緩和するため、碧桂園は9月に9つの国内債券の約147億元(約2,999億円)の全面的なロールオーバーを完了している。

(中国経済新聞)