生産を停止して7か月が過ぎた中国の自動車メーカー「広汽三菱」に、また新たな情報が伝わった。
三菱自動車が中国での生産終了を決定し、現地のパートナーである広汽集団と撤退について協議をしているという。広汽三菱の上場廃止が伝えられている中、三菱自の広報担当である井上徹二氏はこの報道を急遽否定し、「今後について中国側パートナーの株主と話し合いを続けており、決まったことは何もない」と述べた。
広汽三菱は、広汽集団と三菱自が50%ずつ出資して2012年に発足し、2016年に中国産車種として打ち出した3代目「アウトランダー」が2017~2019年、年間で11.73万台、14.4万台、13.3万台を売り上げるなど最盛期を迎えた。
しかし2020年から状況は一変し、公式データでは2022年までの年間販売台数が順に7.5万台、6.6万台、3.36万台で、前年比43.62%、11.99%、49.13%の落ち込みとなった。
そして2023年に入ると中国国内の競争が激化し、EVの急激な普及のあおりを受けた広汽三菱は窮地に追い込まれ、上半期の合計販売数は1.20万台、うち6月はわずか326台であった。広汽集団の生産販売速報では、4月から3か月連続で広汽三菱に関するデータの発表が途絶えている。
(中国経済新聞)